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「中高年男性の引きこもり」について、いくつか記事を書いてきましたが、
何となくモヤモヤ感が残っていました。
私自身が40代の頃に引きこもりを経験し、
現在も見知らぬ土地で夜間警備の仕事を始めて1年半経験するも
友人知人無しの生活。
今の生活は、準引きこもりみたいな生活だと思います。
ただ、最近図書館で二冊の本に出会いました。
『孤独死大国』
『超孤独死社会』
何となくのモヤモヤ感が薄らいだ気がします。
と、同時に将来というか末路は、
「こうなってしまうのか…」という、
どんよりした気分になったのも事実です。
2019年は、
「中高年引きこもり男性」による、拡大自殺ではないのか?
という犯罪が世間の注目を集めました。
私もその手の事件を過去に遡って記事にしています。
私は引きこもり経験があったので、
各事件の動機や背景などを自分に当てはめて考えてしまいます。
そうすると、どうしてもスッキリしないのです。
大多数の引きこもりは拡大自殺に走らないだろう、
自分も同様だ、と思うのです。
では、どうなるんだろう…中高年の引きこもり男性が犯罪に走らなかったら?
その答えの大きなひとつが、この二冊に挙げられていました。
この二冊は労作であり、秀作だと思います。
微かながらも、育ちつつある「希望」も提示してくれているのですから。
お会いしたこともなく、この2冊しか読んでいませんが、
この女性著者には何となく救われる想いを感じました。
この二冊を読んでの感想は最後の「参考文献」の箇所に記しています。
当記事の本文には、この二冊から所々引用させて頂いています。
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引きこもっていた時住んでいた私の部屋。棚やタンス、たいした衣類を持っていなかったからよかった。モノ持ちで「お金」そこそこ有ったらもっとゴミだらけだったと思う。
1.孤独死とは
孤独死は「孤立死」とも言うそうで、
行政関係では孤立死という言葉の方が多く使われるそうです。
意味としては同義。
ヒトによってどちらの言葉を使うかバラバラで、
具体的に定義されてはいないとのこと。
●孤独死とは
大辞林(第3版)
【 誰にも看取られずに、死亡すること。
特に、1人暮らしの高齢者が自室内で死亡し、
死後しばらくしてから遺体が発見されるような場合
についていう 】
東京都監察医務院による定義
「異常死のうち、自宅で死亡した1人暮らしの人」
ニッセイ基礎研究所・東京都監察医務院データによると、
・孤独死で亡くなる人は年間3万人。
・1999年から10年間で約3倍に増えている。
・今後はさらに増えていく見通し。
・男性は女性の約2倍
・遺体発見までの平均日数⇒男性12日、女性6.5日
・2030年には3世帯に1世帯が単身者になる見通し。
※厚生労働省は孤独死の定義や実態把握を行っていない(2018/3/22時点)
こちらが参考になります。
※東京都監察医務院平成22年発表『東京都23区における孤独死の実態』
●孤独死に向かう「孤立者」の実態
家族以外の人と交流がない人の割合は、OECD加盟20か国の中で日本がダントツ1位。
ニッセイ基礎研究所の前田展弘研究員による「孤立」の定義
「孤立」とは「家族や他人と一定の期間、コミュニケーションが絶たれた状態」のこと。
※全くの余談ですが、ニッセイ基礎研究所のHPの記事は面白いですよ。
『ニッセイ基礎研究所』は民間のシンクタンクです。
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★ニッセイ基礎研究所の前田研究員と『孤独死大国』著者の菅野氏が出した孤立人数(6503名のアンケート結果から)
社会的孤立が疑われるレベルの人口
23~25歳 この世代の人口比で16.0% 66万人 ゆとり世代
26~38歳 〃 15.2% 336万人
39~42歳 〃 14.4% 105万人 団塊ジュニア世代
43~64歳 〃 10.0% 374万人
65~67歳 〃 5.5% 33万人 団塊世代
68~74歳 〃 5.3% 54万人
75~79歳 〃 5.0% 36万人
合計 1004万人
2010年当時の国勢調査の人口数値、民間事業者の独自計算、アンケート数6503ということからの著者算出データということを割り引いてみても衝撃的数値になっています。
著者の菅野氏は社会的孤立人数と表現しており、まさしくその表現通りなのですが、
私は、
社会的孤立人数 ≒ 「引きこもり人数」ではないのか、と捉えています。
男性が8割弱というデータ(2019春の内閣府調査)がありますので、
男性引きこもり人数は約800万人!
ということになります。
また、「2019春の内閣府調査」で公表された「推定中高年引きこもり人数61万人」も、
あくまで「自分は引きこもり」だという自己申告数がベースになっています。
(※内閣府発表61万人についての『KHJ全国ひきこもり家族連合会』のコメントを参考に)
しかし、
「自分は引きこもりだ」と認める引きこもり当事者は
そんなには居ないと聞いています(専門家談)。
世間で、また、私がいう「拡大自殺や犯罪に走るひきこもり中高年男性」の世代は、
現時点では39歳~67歳の世代に絞れるのではないでしょうか。
上の表でのこの世代の合計人数は105万人+374万人+33万人=512万人
男性の割合が80%として、
512万人×0.8=410万人
人数があまりに多くてピンとこないのですが、
上の図の「世代あたりの割合」をみると、
この問題となる世代の平均は約10%程度とみれます。
約10%ということは、
10人に1人の割合で孤立した人がいるということです。
この世代はロスジェネ世代とその前のバブル期世代が入っています。
「バブル期世代はそんなことないだろ!」
と言われそうですが、私はバブル期世代です。
私が引きこもったのは7年前から2年ほど。
もうすでにバブル世代もドロップアウトし始めて久しいはずです。
私の住んでいる6世帯のアパート住民は皆私と同世代っぽい独身男性。
生活保護受給者らしき方も複数いらっしゃるようです。
ケースワーカーさんとの会話らしき声が隣や下から聞こえてくる時があります。
その時以外は誰も住民を訪ねてくる人はいないみたい。
少なくともこの2年は。
2019年の昨年から、
バブル期世代の社員を対象に、
大幅なリストラが実施され始めましたよね。
早期退職という名の人員整理です。
ニッセイや著者の菅野氏が調査算出したのは2年半以上前です。
ということはバブル期世代の「孤立者」「ひきこもり者」が
増している、増して行く可能性が高いということです。
記事冒頭に話した通り、
拡大自殺などの犯罪に走る可能性が高くとも、
それは他の世代に比べての話であり、
実際に犯行が行われる件数は数えるほどですよね。
(それはそれで問題ですが…)
ということは大半の「孤立者」「ひきこもり者」は
おとなしく生活を全うしていくはずです。
おとなしく…これが曲者なんです。
★「声」をあげない男性孤立者
著者の菅野氏はこう言っています。
孤独と孤立は全く別のもので、孤独は本人がそう感じるという、あくまで主観的な状態のことを指す。
それに対して孤立は家族や友人、近隣住民などと接触がないことが外部からわかる、客観的な状況のことを現わしている。
孤独死は、この社会を生きる人の、他人への無関心ぶりが生んだのかもしれない。いや、無関心というよりも、視界に入ってはいるが、面倒くさいので関わりたくないと見て見ぬふりをしているという方が正しいだろう。
亡くなった男性が孤独だったかどうか、それはきっと本人にしかわからない。しかし、男性がすべての「縁(えん)」から取り残され、社会的孤立の状態に陥っていたことは明らかだ。
著者が記した2冊の本の中には、
孤独死した当時者の死亡現場である、
家やアパートの部屋を清掃・片付けする「特殊清掃業者」に同行しての
現場作業シーンが克明に記されています。
その作業シーンも読みごたえがあります。
私もそうですが、孤独死した当事者は、生前は「孤立者」であったわけです。
地縁や血縁、会社との社縁などすべての縁を失っている男性が、
「ひとりで困っています」
「病院に行くお金が無いんです」
「お金が無くて働きたいけど、仕事がないんです」
などと自らヘルプ信号出すことは非常に少ないと思います。
私もそうです。
まず大半の中高年独身男性はそうだと思われます。
生活保護申請は食べて行くために必要ですから、行動を起こすでしょう。
しかし、生きるための行動はそこまでじゃないのかな、と思います。
就職活動において、
素晴らしい仕事をしていた方が、
素晴らしい職歴のある方が、
プライドを捨てて、
「肉体労働系しかないから、仕方ないけどこの仕事に就こう」
と決断しても、
もう中高年の域に入っているから体力がありません。
ホワイトカラーから、中高年になって初めて、肉体労働の現場に入ったら
身体が持たないんです。
経験済みです。
ちなみに私は中・高・大学・社会人とサッカーをしていましたし、
体力がないとか思ったことはありませんでした。
あなたが思うよりも、
あなたの身体の劣化はかなり進んでいるんですよ。
悲しいけど、それが現実なんです。
結局は居ずらくなって、
またもや、
「もう自分は必要とされないんだ」
という自己否定の気持ちを持って、
退職⇒無職⇒生活保護⇒引きこもり、
という状態に陥っていくのではないでしょうか。
まだ生活保護受給者であれば、マシなのかもしれません。
生活保護受給者世帯には必ずケースワーカーさんが、
月に一回訪問するルールになっています。
ですから月に一回は、
「引きこもり」者であっても、
外部の人間との接触があるわけです。
仕事がない、お金がない、友人もいない、
両親は死別…そして「孤立」
となっていくことは容易に想像できます。
中高年の男性の場合は。
★お金が大切ですが、その次には「パートナー」が大切です。
パートナーがいれば、心が落ち着きますよ。
最近はネットでの出会いが多くなっていて、その傾向はますます強くなるのではないかと言われています。
こちらに記事を参考にして下さい。
中高年の男性にお勧めの記事です。
【中高年の恋人作りにお勧めのマッチングラブサーチ!成功から退会まで】
★一番は健康であること!コロナ、インフルに注意ですよ。
2020年は新型コロナウィルスで一色の年でしたね。
まだ収束の兆しが見えません。
欧州を中心に秋からの第2波が猛威をふるっています。
私もこの夏に新型コロナの陽性者として、宿泊療養を経験しました。
完全に無症状だったのですが…。
56歳の、独身中高年男性である私の食生活はでたらめです(笑)。
そんな私が何故無症状であったのか…。
それにはサプリメント服用が関わっていると思っています。
ぜひ、この記事をお読みください。
[ラブサーチ afb]
※世間の声(ツイッタ―「#孤独死」から)
高齢者の孤独死や貧困・・・
就職の年齢制限ってやめてほしい・・・
定年制って・・・やめてほしい
若年層は若いだけでなんとかなるけど年寄りはどうにもならない人が多いと思う
「私を引き取る人がいません」 忘れられない一通の遺書
この世に生まれる時、
誰もが誰か一人の眼差しは自分に向けられ誰かは側にいてくれてた。
死ぬ時もそうであってほしい。
誰にも見られず誰もいない場所で1人で死んでいく孤独死が多いって。
悲しい。
みんな誰かには見守られて生まれてきたのにこの世を去る時はひとりだなんて寂しく思う。
孤独死発見に3年というケースも!!
孤独対策は国を挙げて取り組む課題です。
孤独死の犠牲になった悲しきペットたち。飢えて共食いした形跡も
東日本大震災の後、家を失った人たちの為に建てられた『災害公営住宅』。
その災害公営住宅で今、誰にもみとられずに亡くなる『孤独死』が急増しています。
孤独という病。2019年、下流老人の孤独死が激増する
自分の「死」を考えたことがありますか?
400人以上にアンケートを実施。
60歳未満の61%が孤独死について不安におもっていることが明らかに。
30~40代に限った話じゃない。
私の会社にいるヒステリックな50代のお局オバサンが孤独死するタイプ。
普段の言動を見てると、何かあった時に助けてくれる人はいない。
40-50代から終活に取り組む人が増えています。
実は、孤独死をした人のうち4割が50代以下との調査も。
あるアンケートでは、家族がいてもいなくても、半数以上が孤独死への不安を感じていることが分かりました。
「孤独を過剰に問題視する風潮には疑問を感じます。孤独死というと、すぐに『かわいそう』『悲惨』というイメージで語られるけど、本当でしょうか。実はその人は家族がいなくても幸福だったかもしれない」
[ラブサーチ afb]
2.孤独死の身体は溶けている
孤独死が集中して発生する時期があるそうです。
夏です。
わかる気がしますね。
お金がないからなのか、
もうヤケになってなのか、
暑さで体力が持たなかったのか、
理由はいろいろでしょう。
真夏の閉め切った家や部屋の中で、エアコン動かさずに1人で過ごす…。
正常な判断さえ奪われてしまっていたのかもしれませんね。
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●正視できない、テレビ放映できない孤独死の現場
この現場の描写は菅野氏の著作本篇からの原文引用になります。
ひとつの孤独死現場を取材しての描写です。
ここで登場する「上東」さんは特殊清掃業者さんです。
語っているのはもちろん著者の菅野氏。
上東は、ペットボトルの中の異様な臭いを放つ液体が、
この部屋で亡くなった佐藤浩二(仮名・65歳)の尿だということにすぐ気づいた。
そう、佐藤は何十本、いや何百本という数え切れないほどのペットボトルに、
自らの尿を溜めこんでいたのだ。
部屋の四方八方に無造作に投げ出されたその臭いに圧倒され、
しばらくはアンモニアも目に染み、薄眼を開けることしかできなかったが、
次第に臭いに慣れると、辺りの様子がわかってきた。
そうして目に入ったのは、肩のあたりまでうず高く積ったゴミの山であった。
山は中央に向かって、なだらかなくの字型の傾斜を描いていて、
白や透明のコンビニのレジ袋が幾重にも積み重なり、
その隙間を紙パックの緑茶が埋め、
白い雪山にカラフルな色合いを添えているようにも見える。
そして、そのこんもりとしたゴミの山の中からも、
尿入りペットボトルがところどころニョキッと斜めに頭を出していた。
手前に4畳半の板の間があり、奥に6畳の和室、和室の脇がバスとトイレという作りだが、
大量のゴミに埋もれて、畳はすっかりその姿を隠している。
ゴミの最上部は、数日前の賞味期限の半額シールが貼られた惣菜のプラスチックトレ―や、
栄養ドリンクの瓶などが支配していて、
その下には得体のしれない未知の層が幾重にも重なっている。
ゴミの中間層を支配するのは、主に雑誌であった。
上東が上部の層をどけると、青年マンガ誌などが中間層を築いているのがわかった。
赤い縄で裸体をぐるぐる巻きにされた女性の写真集や、
股を開いたままの恰好でM字に縛られた巨乳少女のアダルトコミックの表紙が
鮮やかな色彩を放っている。
ふと目を泳がすと、全裸に拘束具を施された女性がうるんだ目でこちらを見つめている。
それはひと昔前のアダルトDVDだった。
孤独死現場では男女に関係なく、
こういったアダルトグッズなどが見つかることが珍しくない。
故人はSMのジャンルが趣味だったのだろう。
上東は特に驚いた様子もなく、慣れた手つきでそれらを袋に詰めていく。
そして、山登りの要領で慎重に中間のゴミの山に足場を確保すると、
ちょうど真ん中あたりに目をやった。
丸くて黒いくぼみがあるのがわかる。
上東はくぼみを指して、1人しかいない社員のすーちゃんこと鈴木純治に話しかけた。
「ほら、ここだけ、黒く濡れてるでしょ。ここだな。ここで亡くなってるね。警察とレスキュー隊がかき回して消毒したみたいだから、ちょっとわかりづらいけど、このへん、湿っているところが体液だね」
それは、部屋のまさに中央だった。
どす黒い液体が約2メートル四方にわたってゴミの上をヒタヒタと侵食している。
周囲の雑誌やプラスチックは、
墨汁のような黒い液体をたっぷりと吸いこんで変色し、そこだけひしゃげていた。
そう、佐藤はまさにこの場所で、絶命したに違いなかった。
上東は、塵取りをゴミの山にそのまま突っ込んではかき出すという作業を繰り返し、
体液で湿り気を帯びた雑誌類を集め始めた。
雑誌の下から突然錆びついた扇風機が姿を現した。
扇風機は、何年も使用された形跡がなく、
家主の体重に何年も押しつぶされていたせいか、
背骨の部分が2つに折れて曲がっていた。
上東はドロドロの体液にまみれた、黒く濁ったそれらを塵取りでかき集めて行く。
汚れた布の切れ端からは、
アンモニア臭とはまた違う臭いが鼻孔をふわっと駆け抜けた。
やや甘ったるい、油のような、その臭い――。
それは、まさしく溶けた人間の体液の臭いだった。
この黒い体液が、2メートルほどもあるゴミのはるか下の層を優に突き抜けて、
畳の底面まで達していると判明するのは、だいぶ後になってからだ。
佐藤が亡くなったと思われる場所は、山の頂きのようになっている。
まるで、ここだと指し示すかのように、
黒い弓型のものが頂きに突き刺さっているのが目についた。
目を凝らすと、それは注ぎ口付きのバケツであった。
バケツのふちを囲うようにして茶色い尿石がびっしりとこびりついている。
上東が取っ手を握ると、チャップンチャップンと波立って中の液体が揺れた。
ほぼ8分目まで入っていたが、外にこぼれることはなかった。
混濁してどろどろだったからである。
凄まじいアンモニア臭だった。
そう、佐藤は、自らの寝床のすぐ隣にこのバケツを置き、
その中に放尿しては、焼酎のペットボトルに移していたようなのだ。
一体何日分の尿を溜めていたのだろうか。
バケツの周辺を漂う凄まじいアンモニア臭に、思わず吐き気を催しそうになった。
部屋に入ってから20分ほど経っていた。
ふた間のアパートは
アマゾンの湿地帯さながら皮膚にまとわりつくような熱気が充満し、
腕の毛穴という毛穴から汗を噴き出させてくる。
頭を白いタオルで覆った上東の額からも、滝のような汗が流れていた。
『超孤独死社会』より
この現場描写を語っている中に「孤独死」される方の特徴がいくつか出てきましたね。
1.ゴミ屋敷状態になっている
2.アダルトグッズの存在
3.遺体は溶ける
私の場合、ゴミ屋敷状態にまではなっていないのでまだ大丈夫な気がします。
この、家の中の汚れ具合で孤独死した方の生前の心身状態がわかるようです。
特殊清掃業者の上東さんがこの後の文中で語っていますが、
「心が病めばキッチンなどの水回りが、
心疾患系ならリビングが汚れる」
ということみたいです。
実際、上に引用した文中で孤独死した佐藤さんは心臓発作が直接の死因だったとのこと。
アダルトグッズは、独身者であったなら持っていても不思議ではないと思うのですが。
私は持っていませんが、いまはネットでそういう類いのモノは観れますから…。
遺体が溶ける、という点が驚きでした。
他の現場描写の中でも遺体が溶けているようで、間違いないようです。
ただそれは密閉された状態の部屋に限るみたいですね。
遺体は2日目から腐敗し始めて、
臭いが下水管、水道管、窓の隙間などから漏れだすとその漏れたところからハエが侵入し、先ずは遺体の眼球に卵をうえつけていくらしいと語っています。
その結果腐乱死体となってしまうそうです。
ハエやゴキブリの侵入口がある家や部屋での孤独死の現場の描写も凄惨でした。
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3.引きこもり中高年男の10年後、20年後
私は今バツ2の独身55歳。
10年後65歳。
20年後75歳。
給与が月収手取り10万円強。
年金は受給できるようになったら即受給を狙います。
今だったら60歳受給開始が可能。
ということはあと5年後には月収が倍になる。
父が81歳で亡くなったから私もそれぐらいで尽きると仮定すると、
あと25年は生きるということ。
仕事はあと15年ぐらいが限界だと思います。
やはり70歳になったら警備職は辞めるべきだと思いますね。
それまでにはお金を貯めないといけません。
60歳から月収20万円になっても5万円は貯金しないと…。
やはり世の中「お金」ですよね。
いろんなこと考えても、
最後には「お金」の有無で決まると思います。
●年金も生活保護費もこのまま横ばいの支給なのか
無職の、中高年引きこもり者の生活はどんな生活なのでしょうか。
預貯金などの資産保有者は、
淡々と穏やかな生活をおくれるでしょうね。
でも一般的には、
年金か生活保護受給に頼る生活になっているのではないでしょうか。
その年金の支給開始年齢が後ずれになりそうな話が出て、
生活保護費の支給額も減らされる傾向になっています。
この福祉に頼る生活をおくらざるを得ない、
社会的孤立者&引きこもり者はどうなるんでしょうか。
最低限の衣食住だけは確保できるかもしれませんが、
趣味に回す金は無理になるのではないでしょうか。
そんな気がします。
趣味に要する「お金」
故郷に帰るための「お金」
同窓会に出るための「お金」
親戚の葬式に出るための「お金」
カネの切れ目が縁の切れ目、とはよく言ったものです。
「お金」を失っていくと同時にいろんな「縁」が消えていくことでしょう。
「縁」を失った中高年の男たちは、
「引きこもり」になっていく人が多数になるのではないでしょうか。
「縁」を失って「引きこもり」になった男たちの胸中はどうなんでしょうね。
恐らくは「闇」を抱えている人が増えたり、
そうでなければ「仕方ないという諦め」の気持ちを持つことに
なるのではないでしょうか。
治安が悪くなったりして、
世の中が良くなるとはとても思えません。
孤立して、絶望感を抱き始めると「無敵の人」化が進むことになります。
昨年の京都アニメーション事件で、またもや無敵の人が注目を集めました。
無敵の人についての記事です。
『格差社会の影響か、ロスジェネ世代の引きこもり男は無敵の人予備軍?』
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4.犯罪に走るよりもセルフ・ネグレクトを選ぶか
ニッセイ基礎研究所は、孤独死の8割がセルフネグレクト状態あったと発表しています。
●コスパ次第では「無敵の人」よりも強盗犯の増加か
「無敵の人」とは自分の命なんて、もうどうなっても構わないし、
「こいつら許せない」
「こんな社会ぶっ壊してやる」
という他者を巻き込んでの拡大自殺を図る人のことですよね。
しかし、自分の人生にまだ未練のある「中高年の引きこもり男性」が
生き残りを図る、
人生の再起を図る、
こういった想いを抱いた時、それに続く行動とはどんな行動になるのでしょう。
モノ取りやひったくり、強盗といった犯罪ではないでしょうか。
散々世の中から否定され続けてきたと思っている「中高年の引きこもり男性」が、
人生の再起を図ってまじめに勤労によって「お金」を稼ぐ
ということは可能性として非常に低いと思います。
警察に捕まるというリスクと、短時間で得られる「稼ぎ」とを天秤にかけての犯罪が
拡大自殺よりも多く発生するのは確かでしょうね。
結局、「中高年男性の引きこもり」の根本原因が、
経済格差による「お金の有無」にある限り、
引きこもり者数の増加と犯罪発生数は
相関関係にあると想像できます。
これから先、「無敵の人」も増えるでしょうが、
強盗犯も増えていくと思いますね。
●「セルフ・ネグレクト」とは
セルフ・ネグレクトとは「自己放任」のことと著者の菅野氏は述べています。
必要な食事を摂らなかったり、
体調不良であるにも関わらず医療を拒んだりして、
自身の健康状態を悪化させるような行為。
しかし、孤独死と同様、セルフ・ネグレクトについても
国による明確な定義づけは出来ていないようです。
「セルフ・ネグレクト」は一般的には聞きなれませんが、
孤独死の後片付けを担う特殊清掃の世界では
日常用語のように使用されているみたいです。
ゴミ屋敷状態であるのも
セルフ・ネグレクトと見ていいようですね。
●私はたぶん「孤独死」を選ぶと思う
私にはたぶん犯罪行為は無理だと思いますね。
そういう心理状態ではないし、
どうしても被害者になる人のことを思うと出来ませんね。
ただ、「無敵の人」にはなる可能性はあるのではないかと思います。
爆弾とか毒を使っての拡大自殺はあり得るかもしれません。
ま、それも非常に可能性の低い話ですが。
それよりも私は「孤独死」になる方が高いのではないかな、と思いますね。
ゴミ屋敷状態になる…あまり想像はできませんが。
セルフ・ネグレクトという「自己放任」は十分考えられますね。
「もういいや、生きていてもいいことなんか無い」
「もういいだろ、悲しむ人もいないし」
「もう世の中から必要とされていなしな…」
「世間の世話になるより、もうこのまま死んでいい」
なんて普通に思ってしまうような気がします。
そういう人の方が多いのではないでしょうか。
もちろん歳をとって引きこもっている人たちの中では、の話です。
つい先日、2019/12月中旬、こんな事がありました。
ひとりで酒飲み行って帰宅したのが夜中2時半。タクシーから降りて4階までのアパート自室に階段で登っている途中でした。
足を滑らせて階段踊り場まで滑り落ちました。
お尻から着地する際に左手を擦り剥き、後頭部を打ったようで激しい痛みを感じました。
気がついたら、朝の5時。階段踊り場で着地した状態でいたのです。
これが真冬の北海道だったら?
気がつく程度の軽症だったから良かったけど、もっと重い怪我で、もし自室で起きていたら、誰にも気づかれない…。
孤独死って、こういう事なんだな、とわかりました。
[ラブサーチ afb]
5.暗い未来予報の中の、新たな「つながり」
菅野氏が取材し書いたこの2冊の著書には希望も記されています。
頑張りましょうね、などという言葉ではなく、
実際に社会的孤立者を救っている団体や個人への取材記事です。
中でも私が一番気に入ったのは、「猫町倶楽部」です。
●猫町倶楽部
猫町倶楽部とは2006年に発足した日本最大の読書会です。
参加条件はたったひとつ。
課題となった本を読んでくること。
年齢・経歴を問いません。
課題となる本も、哲学書~ボーイズラブまで硬軟幅広くなっています。
●猫町倶楽部が何故いいのか
読書会とは、読んだ本についての感想や意見を述べ合う会合と言えるでしょう。
猫町倶楽部の読書会ではひとつだけルールがあります。
『他人の意見をそれは違うと否定しないこと』
これだけですね。守るべきことは。
私はこのルールをみたとき、「これはいい!」と即思いましたね。
★「中高年の引きこもり」当事者は否定されまくってきた
私の過去の「中高年引きこもり」関連記事を読んだ方だったらわかると思いますが、
中高年で引きこもった方々の多くは、
会社、ハローワーク、世の中から
否定されたと感じています。
そして結局は自己否定の考えを持ち、
外部との接触を断つことで、
自身を守るために「引きこもり」に入ってしまんです。
私は過去の記事で、引きこもり解消には、
観葉植物を育てたり、猫などのペットを飼うことがいい、
と書いていました。
こういう行動は、「否定されることが無く、相手との会話が生まれる」からです。
ひとりで植物に水をやっているとき、猫に餌をやっているときに、
何気に相手への言葉を発するはずです。
もちろん相手から否定するような言葉が返ってくることはありません。
相手は植物や動物なんですから。
あくまで一方通行の会話なんです。
でも一方通行でもいいんです。
否定されることはないんですから。
★猫町倶楽部の読書会はコミュニティ
猫町倶楽部の読書会では、本の話からどんどん話がズレていき、結局はそれぞれの自分のことを話してしまうようなんですね。
主催者も今ではそれが狙いだとおっしゃっています。
相手から否定されないから心を開き易くなるのでしょうね。
「猫町倶楽部に参加して昔と一番違うのは、孤独じゃなくなったところです。今のところ、孤独のうちに老後を迎えて死んじゃうだろうな、という恐れは全くなくなりましたね。本好きの人は僕みたいにコミュニケーションが苦手な方が多いんですが、そういうタイプの人は絶対楽しくなるし、将来孤独じゃなくなるからおいでよとよく言うんですよ」
この発言をされている方は、46歳の独身男性で、非正規雇用。
読書会に入る前は、自宅に引きこもってネットで
気に入らない人間を攻撃ばかりしていた方です。
この方が猫町倶楽部で得たのは、自己を肯定してくれる他者というかけがえのない存在。
猫町倶楽部は本を起点として、会員メンバーの交流が盛んであり、大小のコミュニティが出来あがっているようです。
孤独からの脱却ができているんですね。
★「猫町倶楽部」に興味ある方はこちらまでどうぞ★
[DMM 横 afb]
まとめ
中高年男のひきこもりの原因には「仕事」絡みが大半です。
この、仕事が原因という背景には、
「格差社会」による「お金」の有無があると思います。
やりた事を仕事にしたいと思うのは誰でも。
でも中高年の世代になったら、そういうことには無理がある、
とわかっています。
結局は生きていくための「お金」を得る必要があるから仕事を探すのですよね。
求職活動で否定され、会社に入っても法律に反するようなパワハラで痛い目に遭い会社に居づらくなる。
そんな経験を重ねて行ったら「引きこもり」を選ぶのが当然ではないでしょうか。
心優しいから、自分から誰かを責めたりできない、ケンカもできない。
心に傷を負って、闇を抱えながらいつの間にか引きこもり、社会からフェードアウト。
そして心に抱えた闇が深く大きくなっていった時に、
何かのきっかけで大爆発を起こしてしまい、
拡大自殺をはかる「無敵の人」と化してしまう。
2019年前半はそういう事件がいくつか起きましたね。
それをきっかけに、
「息子の引きこもりを何とかしたい」
「死にたいなら1人で死ね」
などというフレーズがネットやテレビで飛び交いました。
その一方で、いや人の目に触れられない中で、
「無敵の人」にはなれない大半の引きこもりが
「孤独死」を選ぼうとしている状態が静かに進行していることがわかりました。
これから先、「無敵の人」になる引きこもりと、「孤独死」を選ぶ引きこもりが同時に増加していき、大きな社会問題になることでしょう。
どうすればいいのか…。
今回紹介した二冊の本の後半部やあとがきにはその解決ヒントが記されています。
ぜひ、身内に「引きこもり」の方がいる方は、この2冊をお読みになることを勧めます。
今回私は図書館で、たまたま見つけて何気に借りできました。
しかし、次にこの著者が同ジャンルの新刊本を出したら購入します。
こういう方がいるおかげで私たちは助かっていますから。
購入することがこの著者を応援する事になるはずです。
★パートナーを作るのが一番
私もそうなんですが、
独身でいることが一番のリスクではないでしょうか。
肉体的にも、精神的にも、
異性のパートナーがいる、いないでは、
大きく違うはずです。
しかし、中高年の領域に入ってからの新しい異性との生活を営んで行くことも、
けっこう大変なことがありますよね。
そう、性生活です。
そういう気持ちがわいてこなくなっていませんか?(笑)
その悩みをお持ちの方でしたら、
こちらの記事を読んでみませんか。
『口コミ人気のアプソルシンが恋愛中の中高年男性精力回復を助けた実話』
★コミュニケーション苦手な方へ★
どうしても外部の方とコミュニケーション取りたくないという方も多いと思います。
そういう方にはFX取引のデモトレードをおススメします。
私も引きこもり時には
よくやっていました。
おかげで時間の有効活用が出来ていたと思うし、若干ながらも稼ぐことが出来ていました。
来年くらいからは私も再参入しようと考えています。
デモトレードは通貨取引の練習として「仮想」の取引のことです。
世界情勢や国内の政治経済の勉強にもなる知的ゲームともいえます。
お金は一切かかりません。
パソコンやスマホでできます。
こちらの記事を参考にして下さい。
『FX初心者諸君、損する原因がわかったら御勧めのFX会社で儲けよう』
★一番はあなたが健康であることですよね。
私は2020年8月に新型コロナウィルスに感染しました。
陽性患者として宿泊療養生活も経験。
でも、完全に無症状でした。
味覚や嗅覚にも異常は発生しませんでしたね。
私は若者ではありません。
56歳の、メタボな不摂生独身オヤジです。
食事も野菜中心の生活とは程遠いです。
ただ、私には心当たりがありました。
こちらの記事をお読みください。
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※参考文献と紹介
●『孤独死大国』菅野久美子著 双葉社
副題が「予備軍1000万人のリアル」と銘打ってあります。
2017/3/22に発刊です。そんなに古くはありません。
冒頭の孤独死の現場描写からひきこまれます。
孤独死した現場の悲惨さは本記事でも述べている通りです。
著者の菅野氏の目線は、その悲惨な最期にいたった方の人生に向かっています。
その方が「孤立者」なったわけに想いを馳せながら、
「なぜこんな最後になってしまったのか」
これが取材のモチベーションになっていたようです。
そして
「孤立者」から「孤独死」になる可能性を持つ人が1000万人いるということがわかり、
「どうにかならないのか」
「どこかに光があるはず」
というヒューマニズム(と思う)で取材を重ねていく中で、
やはり「光」があることが判明。
本書後半には、「孤独死」を防ぐために活動している組織やその関係者の
お話が充実しています。
前半が「孤独死」の実態について、
後半が「孤独死」前の「孤立」を防ぐための試みの紹介となっていますね。
私個人としては後半が執筆されていて救われる気持ちになりました。
特に「猫町倶楽部」には是非参加できないものかと思案しているところです。
●『超孤独死社会』菅野久美子著 双葉社
著者の前作『孤独死大国』の続編といえます。
前作でも取り上げられていた、孤独死後の物件を清掃する『特殊清掃』に関わる人たちの仕事現場を同行取材し、その現場から見える孤独死の背景を探っています。
読み始め時は、特殊な死亡現場を好奇心持った著者が好奇な目で現場を語るだけ、なのかなという思いでした。
しかし、孤独死で亡くなった方への心情溢れる背景探りや現場関係者の『特殊清掃』にかける想いなどが深く書き込められ、現代日本社会の「孤立」の果てを浮かび上がらせています。
また、孤独死による「周りへの迷惑」がいかに大変なのか、も具体的に述べられているので、「孤立」生活から「孤独死」へ向かう予備軍にあてはまる方々やその親族へ警鐘も鳴らしています。
さらに、「中高年の引きこもり」に8割弱が男性あることから、この手の取材対象当事者はほとんどが男性であることが多いです。しかし、本書では女性の「引きこもり」にもスポットを当てている点が秀逸です。
「孤独死」防止対策を図っている組織・団体の取り組み事例も取材書き込みされており、心配されている方々には「光」を提示していることに好感が持てました。
この手のルポルタージュは、刺激的な内容だけ列記し、「問題だ!」と叫ぶだけの内容が多いのですが、きちんと「光」にも目を向けて関心のある読者を安心させてくれるはずです。
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コメント
パートナーがいたとしても、子どもがいなければ、どちらかが先に死んだ後は残された方が孤独死する可能性は高いですよね。身につまされます。
自分もそうなるんじゃないかなと思います。考えても仕方ないですが‥
tantanさん、コメントありがとうございます?
記事で少し触れていますが、猫町倶楽部がいいなぁと思っています。あまり著書の邪魔してはいけないと思って、敢えて詳しく書いていません。『孤独死大国』の方の後半部にかなりスペース割いていらっしゃいます。機会があったら読んでみて下さい。私の住んでいるところに支部がないか探してみようかと。全国に支部があるようなんで。自分の事を否定しない人たちに囲まれて生活できたら安心ですよね。楽しくもなるだろうし。
管理人様、猫町倶楽部いいですね。本好きな人間はコミュニケーションが苦手な人が多いと参加者のコメントがありましたが、そうかもしれませんね。私も集団とかたくさんの人と接するのは苦手です。
私の田舎では昔ながらの近所付き合いが盛んで、死後何日も発見されないなどということはないと思います。でも隣の人の顔も知らない都会に住んでいたらそうもいきません。腐乱死体で発見なんて嫌ですね。でも本当にそうなってしまうことも大いにあり得ます。想像したくないです。孤独というのは本当に大きな問題ですね。人間は独りでは淋しくて生きていけません。でも人づきあいによってストレスを抱えるんですよね。矛盾していると思います。
完全に孤立した引きこもりの方を「縁無い方」と呼ぶようです。私はまだお金出して相手してくれるスナックに行くことが出来ていますので、縁無しではありません。年重ねてから「縁無い方」になってしまったら孤独死に近づくことになるんでしょうね。お金切れるのが怖いです。