引きこもり予備軍55歳独身オヤジ非正規夜間警備員、病院巡回日誌8

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目次

男性諸君、「病院」って聞いて、まず浮かぶキーワードはなんでしょう?(笑)

たぶんですけど、「ナース」さんではないでしょうか?

ま、だいたい「白いナース」さんでしょうね。

いまはナースさんという言葉が死語になっていますよね。

「看護士」さんというようになっています。

男性看護士さんも増えてきましたよね。

制服も、白が多いですが、

ブルーやグリーン系などが増えている気がします。

ナースさんは今では、

あの独特の形状のナースキャップを被らなくなっています。

いまやコスプレでしか見れなくなっていますよね(笑)。

病院には女性看護師さんをはじめとして、

多くの女性が勤務しています。

女性が多い職場って、

男性をひきつけるのではないでしょうか?(笑)

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2.今日の本題『好きな女性がいます…』

女性の多い職場って、いろいろとやっかいなんですよね~。

女性を差別するつもりは毛頭ありませんし、

女性の多い職場には、

ある種憧れを抱いているのが本当のところです(笑)。

そもそも、女性の方が優秀なのでは?

と思っているくらいですから…。

しかし、女性が多いと、女性間でのトラブル、

そして女性と男性との異性問題、

などがよく起きやすいですよね。

現在の職場に就業して間もないころ、

夏だったとおもいますが、

不審男性のことで病院内の捜索をお願いされた事がありました。

どうやら、病院に勤務している女医さんに、

ストーカー的行為をされている男性が、

病院内に潜んでいるのではないか?

ということが理由のようでした。

結局、その男性は、

昼間に挙動不審者として警察のお世話になってしまったようですが、

以後のことまでは聞いておりません。

ちなみに、その後女医さんは病院を辞めましたね。

こういう特定の女性を狙うストーカー的犯罪防止より多いのが、

とにかく若い好みの女性だったら誰でもいいという痴漢

この防止にも私たちは気をつけなくてはいけないんです。

病院はけっこう大きく、夜間の救急患者受け入れもやっているので、

看護士さんたちの出退勤はバラバラです。

夜の12時前後にけっこう大きく動いたります。

食事をつくる関係部署の方々、栄養士さんとかも、

早朝未明に出勤してきたりします。

病院のまわりはヒト気のない家だったり、

寝静まっている家々とかで、

誰かが陰に潜んでいても気付かれることは無いように思えます。

病院駐車場に向かう道は街頭のないホントに暗い道しかないんです。

また、駐車場もだだっ広く、近くの車の横に隠れていて、

ぱっと襲われたら間違いなく拉致されると思います。

こういう地方都市は、

まだ性善説で動いている点も多いんですね。

いまのところ、不審者が捕まったり、

通報されたりした件は、全て昼間に起きているようで、

私たち夜間警備員の出番は無かったみたいです。

でも、最近こういうことが起きたんですね~。

つい先日、日曜日の夕方に受付カウンターに座って、

当日の業務を開始して間もなくでした。

一本の電話が。

「あのォ、私は先月そちらの病院を退院した者です」

まじめそうで、しっかりした話しぶりの男性でした。

「はい、どのような御用件でしょうか」

私は、相手男性に好感をいだきましたが、

同時に何の電話なんだ?

という疑問も感じました。

通常は、すぐに病状や怪我などのことを口にするものなんで…。

「いやぁ、それで、そちらの病院にお勤めの女性に好意をいだいていまして…」

はぁ…そういう電話か!

「この電話は、緊急性のある病気や怪我についてのお話しかお受けできません」

私は少しイラっとしながら、少々強く話しました。

「あ、はい、わかりました。すいませんでした」

電話は切れました。

その時になって、私はしまった!と感じたのです。

もっと情報を聞き出しておくべきだった、と。

男性の名前等、そして好意を抱いたというの女性の情報など…。

少しでも情報があれば、

注意喚起ということで該当する女性たちに伝達できます。

しかし、いまわかっている事だけでは伝達は無理です。

全ての女性スタッフが対象になってしまうし、

全ての1ヶ月前退院の男性達を疑ってみなければいけなくなります。

私自身が興味本位でもいいから、もっと、

「それで、どこの科のナースさんでしょうか?」

など、にこやかに突っ込んでいればよかったんですよね…。

ま、この男性もこれくらいでは諦めないでしょう、と思っていました。

そして、こんなこと病院に電話して聞いてくるか?普通。

と可笑しくなりましたね。

でも、ここって精神科もあるんですよね…。

ちょっとばかり怖い、そう感じていました。

一応、この電話の件は管理部門の方に報告して、その日は終えました。

こういう電話よりも、

いまは新型コロナウィルス感染防止のことで、

病院内は手いっぱいなんですから。

3日後、ことは起きました。

夜の9時前だったと思います。

夜間出入り口が、外からは開かなくなる、そういう時間だったはずです。

私が、受付カウンターから夜間出入り口わきの警備質に移動して、

すぐ内線電話が鳴りました。

「はい警備室です」

「西3階***です。ちょっと来てもらえませんか。変な男性がいるんです」

了解、といってすぐに向かいました。

西3階のナースステーションには誰もいません。

夜9時には消灯になります。

病室がずらりと並んでいる右側の通路の奥の方で、

何やらざわめきが…。

行ってみると40歳になるか、ならないかの男性の姿が。

「警備員さん、この人が女性患者さんのベッドの下にいたんです」

男性はナースさんに腕をつかまれ、

恥ずかしそうに下を向いていました。

「警備室にいきましょうか。それと、事務当直さんに連絡しておいてください」

私はそういって、

男性の腕をつかんで警備室に帰りました。

男性をパイプ椅子に座らせると同時に事務当直さんが入ってきました。

事務当直さんは病院の正規職員です。

だいたい30代から20代の若い男性が日々交代で当直します。

「警備員さん、あとは私が対応します。それと、あとから部長が来ますので通して下さい」

そういって事務当直さんが受付ホールに連れて行ったのです。

確かに遅れて部長が来院し、受付ホールで何やら事情聴取されていたようでした。

西3階のナースさんも呼ばれてあわただしい時間だったんです。

でも、結局は2時間にならないくらいの間で終わってしまいました。

警察沙汰にもならなかったみたいです。

なぜか?

この男性、実は当病院の精神科に入院されていた患者さんで、

現在も通院されているんです。

1か月前くらいに退院していて、

その退院手続き中に、

現在西3階に入院している高校生の女の子を見かけて恋をし、

後をついていった経過があったようです。

その時は昼間だし、

女の子が「何か用ですか」と聞いてきて、

びっくりして帰ってしまっていたみたいですね。

そう、あの時電話をしてきたのが彼だったみたいなんですよ。

彼は、老齢のご両親に引き取られて帰宅したようです。

部長さんいわく、

「また入院ってことになるだろうな」

私が巡回中にすべて解決してしまっていたようで、

彼の姿を見ることは出来ませんでした。

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3.おわり

なんとも、騒がしく、

そして何だか切ない感じの出来事でした。

ご両親のご苦労も察しますね。

ただ、救いだったのは、

誰もが警察沙汰にしたくなさそうだったこと、ですかね。

夜の病院はいろんことが起きますね。

前回の記事

本題は『ここには、誰かがいる… 』

早朝未明の巡回中に私が驚かされたことです。

こういこともあるんですね。

なんだか悲しくなった件です。

『孤独死予備軍55歳独身オヤジの非正規夜間警備員、病院巡回日誌7』

まとめました!

『…病院巡回日誌シリーズ』記事1~8までの紹介と各記事への入口記事になります。

『夜間警備員のお仕事-夜の病院巡回は不思議で驚きの事件がたくさん!』

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追記:こんなクレーム電話も!

2019年秋からの消費税率アップ、

そして2020年の新型コロナウィルスパンデミックによって、

経済不況にともなうリストラの嵐が吹き始めています。

雇用主からの解雇によって、

職を失っている方のほとんどが、

再就職難に見舞われている状況になっていますよね。

2013年のリーマンショックによる派遣切りにあって、

帰郷しての再就職が上手くいかず、

アルコール中毒になってしまった男性の方から、

勤務明け寸前の朝7時40分に電話を受けました。

結局受話器を置いたのは朝8時20分。

約40分のクレーム対応になりました。

本来の夜間警備の職務ではないのですが、

電話対応をしている以上は、

こういうクレームにも対応せざるを得ません。

病院夜間警備の難しいとこでもあります。

日曜日の朝ですから、当然正規職員の出勤者数も限られています。

また、少人数での受付準備で忙しいはずです。

こういう電話を、

「クレームの電話です」といって転送するわけにもいかないんですよね。

ま、運が悪いという事なんでしょうか。

このクレームの電話内容は、近いうちにこのページに詳細をおのせします。

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