猫に広がる遺伝性疾患。ペットショップでの有名種の購入は非常に危険

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冒頭に申し上げておきます。

私は獣医師ではありません。

また動物、ペットを扱う業界経験もありません。

ただ、猫が好きということから、

大学時代の友人関係に獣医師&動物病院開業者が10名以上いることで、

猫の病気や食事に深く知識を有しているだけです。

往診してくれる獣医さんがいたら有難いですよね。

この記事で紹介しています。

『ペットの病気に、オンライン相談・往診も可能な-獣医クル-は御勧め』

私の職歴上の専門分野は食品の製造&流通です(ここではあまり関係ないです…)

この記事は、現在動物病院を営んでいるS先輩という方から聞いた話を元に、

専門書やWEB記事から独自にまとめた内容になっています。

あやふやなことは記しておりません。

(参考記事等は最後に列記しています)

猫の腎臓病対策(関連記事参照)をS先輩にうかがっていたところ、

もっと深刻な話があるということが今回の記事アップのきっかけです。

※学術論文的な複数の記事を、わかりやすくまとめた記事と思っていただいて結構です。

深刻な話とは、

「自然の中で起きうる病とかではなく、人為的な、ヒトの商売から生じている、遺伝性疾患の蔓延である」

ということでした。

遺伝性疾患(いでんせいしっかん)?

きいてもピンとくる人は少ないのではないでしょうか。

目次

遺伝性疾患とは?

怖い!ペットショップでの純血種の猫ちゃん

ネコノミクスが闇を深めた

●犬より猫を選ぶ理由

●手に入りにくくなった雑種の猫

●ペットショップとブリーダー

★無秩序な交配とは?

★なぜ無秩序な交配を?

猫の遺伝性疾患の例

●『赤血球ピルビン酸キナーゼ(PK)欠損症』

●『多発性のう胞腎(PKD)』

有名な猫種の不都合な真実ー誕生の闇ー

●スコティッシュフォールドの「骨軟骨形成不全症」

●ペットショップやブリーダーは・・・

人気猫種と発病しやすい遺伝性疾患

①それぞれの品種ごとに起こりやすい遺伝性疾患

②各疾患の解説

★多発性嚢胞(のうほう)腎症

★肥大型心筋症

★骨軟骨異形成症

★ピルビン酸キナーゼ欠損症

★進行性網膜萎縮症

まとめ(猫ちゃんのためのお願い)

関連記事

※当記事作成にあたっての参考記事

遺伝性疾患とは?

ひと言でいえば、

「遺伝子の異常が原因になって起きる疾患(病気)の総称」

ですね。(ウィキぺデイアから)

分かりやすく言えば、仮に頭髪の「くせ毛」が「くせ毛病」という病気のひとつだとします。

お母さんの髪の毛が「くせ毛」だったら、子供の髪の毛も「くせ毛」になりやすいですよね。

現実にそういう方はかなりいらっしゃいますよね。

その子は遺伝性疾患の「くせ毛病」になっているということです。

要は、遺伝子(DNA)によって子孫に特定の病気がつたわるのが「遺伝性疾患」ということです。ちょっと苦しいかな…。

実際の猫や犬で発生している遺伝性疾患について、分かり易さでは、この方のレポートが良いかと思います。それ以外のネット記事は学術的です。

それでも、ちょっと文字が小さくて読み辛いです。

↓↓↓

新庄動物病院院長の今本成樹先生の『小動物の遺伝性疾患に関する考察』

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怖い!ペットショップでの純血種の猫ちゃん

数年前からの「猫ブーム」により、ペットショップで純血種を買うという消費行動が増えていますよね。

結果として、猫のブリーダー(繁殖業者)は大忙しでバブル状態になっているようです。

しかし、これが猫の遺伝性疾患の蔓延につながってきているのではないかと専門家たちの間で懸念されているようですね。

※この懸念は10年以上前から指摘されていたんですが…。

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ネコノミクスが闇を深めた

猫ブームによる経済効果を、安倍首相の経済政策「アベノミクス」にもじって広まった業界での流行語。

国内の猫の飼育頭数は犬の飼育頭数を上回り、その種類もあまり聞いたことの
ない純血種が溢れています。

なぜ猫なのか?

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●犬より猫を選ぶ理由

1.高齢者は1人暮らしでも手軽に飼える(犬に比べて世話がかからない)
2.マンション内でも飼えるようになった。
3.鳴き声による騒音の心配が少ない
4.餌代などの飼育コストが低い

高齢者が中心の世の中になっていますよね。これから先その傾向には拍車がか
かっていきます。

「猫」の需要はますます高まっていくことが予想されています。

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●手に入りにくくなった雑種の猫

近頃の雑種猫は、不妊・去勢手術や室内飼いが定着してきたこともあって、一般市民が以前ほどには容易に手に入れることが難しくなってきているようです。

保護猫の飼い主さん探し、里親の普及がテレビで取り上げられ、これは素晴らしいことですね。これがもっと浸透していくと、この問題も薄まっていくのですが…。

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●ペットショップとブリーダー

猫を飼いたいけど、なかなか昔ほどには見つからない。

そこで出てくるのがペットショップで売られているブリーダー猫なんです。

そういう商売系ルートからの購入は、基本的に純血種から選ぶことになります。

しかし、その純血種は品種特有の遺伝性疾患を有している可能性が高いんですね。

猫の遺伝性疾患は犬ほど多くは無いようですが、現在300種類ほどが確認されているようですね。

これらの病気は「無秩序な交配」が繰り返される事によって引き起こされたものだと言われています。

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★無秩序な交配とは?

・・・近親での交配ですね。

血縁が近い者同士での交配です。

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★なぜ無秩序な交配を?

・・・これには「ネコノミクス」がからんできます。

いわゆるネコバブルによって、人気の猫種に需要が高まるものの、なかなか手に入れられないペットショップやブリーダーが結託して手持ちの猫で交配させていくのです。

例えば、ペットショップとブリーダーの間でこんな商売会話が…

P「スコティッシュ10匹ぐらい欲しいんだけど、1匹10万で仕入れるよ」

B「いやぁ、そっちに昨日出荷した8匹でゼロになったんだけど…」

P「それが、全部売れてしまったんだ!」

B「そうは言っても、来週15万で5匹の注文もらっているし…」

P「わかった、それさ、全部うちに16万でおろしてよ」

こんな感じなのでしょうか。

需要が高まって注文に追い付かない状態になった時に、悪い意味での、商売人としてはどんな手を使ってでも「商品!」をそろえたくなるのではないでしょうか。

つまり、手持ちの純血種の近親間での交配

その行為を繰り返すことによって「人気種の純血猫」を生産・販売することができるんです。

ただ、最近は獣医師学会等からの提言で、このことが広く認知されており、心あるブリーダーさんが増え、秩序ある自然交配が勧められ始めたことは一筋の光といえるでしょう。

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猫の遺伝性疾患の例

●『赤血球ピルビン酸キナーゼ(PK)欠損症』

『赤血球ピルビン酸キナーゼ(PK)欠損症』という遺伝性疾患があります。

生後2~3ヶ月後くらいに発症。

症状が進行するとあまり動かなくなったり、食欲がなくなったりするようです。

有効な治療法はなく、発症した猫の多くが4歳程度で死んでしまう…。

この病気が広く国内の純血種に浸透していることが鹿児島大学の大和修教授の研究で判明しています。

原因遺伝子を持っていても発症はしない「キャリア」

この割合がソマリで41.7%
アビシニアンで37.1%

これ、発症していないから「いいじゃん」では済まないんですよね。

同教授はこう言います。

「発症した個体が普通に販売されていた事例もあった。アビシニアンやソマリで、もし元気がない、食欲がない、という症状が見られたら、PK欠損症の可能性を考えないといけない」

発症していなくても、その遺伝子を有した「キャリア」である猫ちゃんが、飼い主さんの元で自然交尾によって子供が生まれたとします。

その子が「キャリア」になって発症する可能性は随分高くなるんです。

PK欠損症は劣勢遺伝ですが、優性遺伝する遺伝性疾患もあります。

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●『多発性のう胞腎(PKD)』

『多発性のう胞腎(PKD)』がその代表。

『多発性のう胞腎(PKD)』は腎臓に穴が開く病気で、多くは4歳以上で発症します。飼い主が異常に気付いた時には、人工透析を続けるか腎臓移植をするしかない状態になっていることが多いとおっしゃっています。

劣性遺伝の場合、原因遺伝子を持っている個体とノーマルを交配させると、2匹に1匹が発症する個体になってしまいます。

発症率50%!・・・遺伝学上当然といえば当然です。

岩手大学の佐藤れえ子教授はこう言っています。

「PKDはもともとペルシャ(有病率67%)に多いとされてきましたが、最近ではアメリカン・ショートヘア(同42%)スコティッシュフォールド(同48%)でも症例が見られています」

「優性遺伝する疾患であり、原因遺伝子を持っている個体は繁殖に使ってはいけませんブリーダーは、気になる症状が見られるなら、遺伝子検査をしてほしい

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有名な猫種の不都合な真実ー誕生の闇ー

スコティッシュフォールド

●スコティッシュフォールドの「骨軟骨形成不全症」

テレビCMで一躍人気猫種になったスコティッシュフォールドでは「骨軟骨形成不全症」が問題になっています。

PKDと同じく優性遺伝する疾患です。

特徴的な「折れ耳」を持つ個体は全てが、この病気を発症していると見られています。

病気の程度はいくつかの段階にわけられます。

前足や後ろ足の足首に骨瘤(こつりゅう)ができて脚を引きずって歩く状態になり、そのためにあまり運動しなくなったりするケースもあれば、飼い主が「ちょっと他の猫よりは動かないかなぁ」と感じる軽度の場合もあります。

治療は外科手術で骨瘤を除去するなどの手法がありますが、あくまで対処療法にしか過ぎません。根治は困難とみられています。

このスコティッシュホールドは「折れ耳」が人気の元とされていますよね。

しかし、

「折れ耳」の猫を繁殖することは、遺伝性疾患を抱えた猫を増やすことを意味します。

動物福祉を考える上で許されることではなく、消費者保護の観点からも大問題と言わざるをえません。

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●ペットショップやブリーダーは・・・

ペットショップに犬や猫を卸売販売するブリーダー(繁殖業者)には、流行に左右されない冷静な対応を求めたいところです。

同時に、犬や猫をペットショップで購入する消費者も、流行によって「種」を選ぶことの危険性を認識すべきだはないでしょうか。

鹿児島大学の大和教授はこう言っています。

「ブリーダー(繁殖業者)らが遺伝子検査を実施し、原因遺伝子を持たないノーマルだけに限った繁殖を行うべきだ」

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人気猫種と発病しやすい遺伝性疾患

国内大手ペット損保会社が2019年に発表人気猫種ベスト10

①それぞれの品種ごとに起こりやすい遺伝性疾患

1.スコティッシュフォールド

骨軟骨異形症、多発性のう胞腎症、肥大型心筋症

2.アメリカンショートヘアー

アメリカンショートヘアー

肥大型心筋症、多発性のう胞腎症

3.混血種(雑種)

情報なし

4.マンチカン

骨軟骨異形症、多発性のう胞腎症、肥大型心筋症

5.ブリティッシュショートヘアー

肥大型心筋症、多発性のう胞腎症

6.ノルウェージャンフォレストキャット

ノルウェージャンフォレストキャット

グリコーゲン貯蔵病(糖原病)、ピルビン酸キナーゼ欠損症

7.ベンガル

ピルビン酸キナーゼ欠損症、進行性網膜萎縮症

8.ラグドール

肥大型心筋症、進行性網膜萎縮症、ピルビン酸キナーゼ欠損症

9.ロシアンブルー

ロシアンブルー

情報なし

10.メインクーン

メインクーン

肥大型心筋症、股関節形成不全、ピルビン酸キナーゼ欠損症、進行性網膜萎縮症、脊髄性筋委縮症

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②各疾患の解説

★多発性嚢胞(のうほう)腎症

腎臓に多数の嚢胞(液体が入った袋)が形成される病気。

初期のうちは無症状のまま長期間経過し、多くが4歳以上で発症。嚢胞の形状により周囲の圧迫を受けた腎実質に線維化が起こり、やがて腎不全になります。

多発品種:

ペルシャ系長毛種、アメリカンショートヘアー、スコティッシュフォールド、マンチカン、日本雑種猫など

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★肥大型心筋症

左心室肥大によってうっ血性心不全を引き起こす病気。

心雑音だけで生涯無症状の猫もいますが、肺に水がたまって呼吸不全が起こったり(肺水種)、血栓症で後肢が麻痺する事もあり、そのようなケースでは死亡率が高くなります。

多発品種:

メインクーン、ラグドール、スコティッシュフォールド、マンチカン、日本雑種猫など

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★骨軟骨異形成症

主に四肢の関節に骨組織の増殖が起こる病気で、手根部(手首)や足根部(かかと)に骨瘤(こつりゅう)と呼ばれる硬い骨のかたまりが出来ることが。骨瘤が出来ないケースもありますが、いずれも進行すると関節の動きに支障をきたし、慢性的な関節炎の原因になります。

多発品種:

スコティッシュフォールド、マンチカン、アメリカンカール、ヒマラヤン、ペルシャなどで、湾曲した小さな耳(折れ耳も)、短い脚、つぶれた鼻の猫で発症します。

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★ピルビン酸キナーゼ欠損症

ピルビン酸キナーゼという酵素が不足する事によって赤血球が破壊され、貧血が起こる病気です。生後2~3カ月齢で貧血を発症し、多くの猫が4歳ぐらいまでに死亡します。

多発品種:

アビシニアン、ソマリ、シンガプ―ラ、ノルウェージャンフォレストキャット、ベンガル、メインクーン、ラグドール、サイベリアンなど

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★進行性網膜萎縮症

目の奥にある網膜が変性、萎縮することによって視力の低下が起こり、その後も徐々に進行して失明にいたる病気です。

猫ではまれな病気とされていますが、栄養性の網膜変性や、感染性の網膜炎でも同様の症状が起こることがあります。

多発品種:

アビシニアン、ソマリ、ペルシャ、シャム、ベンガル、ラグドール、メインクーン、オシキャット、ノルウェージャンフォレストキャット、オリエンタルショートヘアー、コー二ッシュレックスなど

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まとめ(猫ちゃんのためのお願い)

この記事を読んで、ずいぶん気を悪くされた方もいらっしゃると思います。

申し訳ありません。

しかし、私としては、この問題を広く世間に知ってもらいたいということ、もはや社会問題化すべきことだと考えております。

最近では心あるペットショップ、ブリーダーの方が増えてきており、日本獣医師会の方々の認知活動の成果は出ていると思います。

ただ、やはりまだ悪徳業者が摘発されずにビジネス100%で商売をしているのも事実です。

もっと、もっとこの問題は、世間に知ってもらえるよう、広げていくべきではないでしょうか。

そして、飼い主さんたちには、猫ちゃんが遺伝として特定疾患にかかり、発病するかもしれないけど、出来ることはまだあるんだという事を、わかってもらいたいですね。

飼い主さんに出来ることは、猫ちゃんの遺伝子検査をして、遺伝子を受け継いでいるキャリアなのか、受け継いでいないノーマルなのか…分かっておくことだと思います。

それが分かっていれば、これからの猫ちゃんの生活を改善してあげれば、より長生きできる可能性があるのではないでしょうか。

遺伝子検査は一件5,000円からできるまでに料金が下がっています。

ぜひご利用されて猫ちゃんの健康に役立てて頂きたいと思います。

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※当記事作成にあたっての参考記事

※当記事内の画像は全てグーグル画像よりイメージとして引用

公益社団法人 埼玉県獣医師会『猫の遺伝性疾患について』

sippo(シッポ)『猫ブームで懸念高まる遺伝性疾患』

岩手大学動物病院『猫の多発性のう胞腎』

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